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無有が家族になった

2009年09月01日 07:59  

無有が家族になった

無有が家族になった
↑ 川の浅瀬が好きで、深い所には行きません。泳いだところは見た事がないです。でも、川は大好き♪

いよいよ、無有は第2の犬生を歩み始めました・・・。

無有が我が家にやってきました。家族が1人増えました。

家に着いて無有を放してやると・・・真っ先にコタツの下へ。もう、そこから震えて出てこないのです。初めての環境にさぞかしびっくりした様子です。また、この子の場合それだけではなく、どうも男性に虐待を受けていたらしく男を極端に怖がったんです。我が家の家族構成は女2人に男2人。デカイ顔の男が2人もコタツの中を覗き込んだら無有でなくても驚くでしょう。ボロボロの心と体ながらも必死で唸って回避しようとしていました。

まずはトイレのしつけを・・・と。センターからの帰りに買ってきたトイレシーツの上に連れて行き、おしっこ。大成功!とにかく手のかからない子だったんです。ただ、踏ん張る力が弱くて前へつんのめってしまい、頭をゴチッ。そんな時はおしっこやうんこがシーツからはみ出てしまう(体力回復までは毎度のように)。でも、ちゃあんと、すぐに覚えてくれました。

座れ・伏せ・待てのしつけ。これまた2,3回もやったら完璧です。今でも得意分野なんです。お手などの「芸」に該当するような事は普段の生活に特に必要ないと勝手に判断し、日常的に絶対に必要なしつけだけ訓練として教えました。

ただ、ここで大問題。無有は虐待(暴力&えさをもらえない)の後遺症か、胃が縮んで小さくなってしまっていました。ご飯も進まないし、第一、トリート(オヤツの事です)で釣ろうとしても、おやつさえ食べないのです。フードを1粒ずつ無理やり食べさせました。でも、3粒も食べると嘔吐・下痢の嵐。普通、犬は食べ物に飛びついて色々な事を覚えてくれるのに、この子に関してはおやつも要らない、触られるのも嫌い、で、褒める術がなかったんです。犬は大抵、撫でられるのって好きなはずなのにぃ。それでも、私はイケナイを教える時も絶対に手をあげない、と決め、それを実行してます。手をあげたら最後、この子は二度と人間を好きになれないし、再び人を信じる事がなくなると思ったからです。とにかく褒めて褒めて褒めまくって育てました。「褒め殺し作戦」は大成功を収めました。

社会化の機会を逃されてしまっていた無有は、人は愚か、犬に対しても全然フレンドリーではなく、散歩させようともなかなか散歩も出来ない状態でした。孤立して一匹狼のような子でした。ある時、センターから1枚のお手紙が。その内容が、「家庭の優良犬講習」参加のお誘いだったのです。先着20名(匹)なので、急がなくちゃ、とその日のうちに慌ててお返事を出しました。そしたら見事、講習会の切符を手に出来ました。

2週間おき、7回の講習。何と、あの「♪愛、あなたと二人~」の佐良直美さんが講師だったんです。現在、広い敷地でワンコ数百匹と暮らしておられる佐良先生。さすがに犬の扱いに長けていらっしゃいました。誰にも心を開かない無有を、時間はかかりましたが、最後には佐良先生の手からおやつをもらうまでにしたのです。

と、言っても、講習2回目までの無有は、約2時間もの間、伏せのままでフリーズ状態。それを見かねた職員が衝立をしてくれ、無有はその影から、他の子たちの様子をずっと窺ってました。行きたいけど行けない・・・痛いほど無有の気持ちが伝わってきました。

ところが。3回目から無有は改革を起こしました。見る見るうちに、みんなと同じことをするようになり、その中でも優等生。何をやらせても上手にこなすので、1等賞の商品がいっぱい。私としては無有がそんなにデキる犬だとは思ってもいなかったので、唖然としたのが正直なところでした。最後には代表として立派に修了証書を受け取りました。

でも、その間にも涙ぐましい努力を無有と二人三脚でしました。その甲斐もあっての成長でした。講習の間、毎週1~2回のペースでセンターに通い、特別に個別指導をしてもらいました。場所に慣れる訓練。また、予習も色々とやりました。その場だけで終わらせたくない一心で、講習の後も週1回のペースで通い続け、何と、無有はグッドシチズンテストの試験項目を難なくパスしてしまうようになったのです。ただ2つを除いては・・・。そのうちの1つは人に触られること。人に触られるのが苦手なのはやっぱりPTSD(心的外傷後ストレス障害)と見られます。もう1つは音。ただでさえビビリン(臆病)の無有は突発的な音が大嫌い。ビビった余りチビリン(失禁)になってしまいます。それ以外の試験項目・・・たとえば、ヒールポジションについたまま障害物のある所を歩く、その途中で座れ、伏せなどをする、だとか、伏せをさせておいて姿を隠しその間動かない、などはお茶の子さいさいでクリアしちゃったんです。もうビックリ。

約半年間、個別のしつけ(センターの職員とボラによる)に通い、色々なことを覚え、知らない間に家庭犬としては文句ない子になっていたのでした。本当にありがたいことです。



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