今日、私は茂子を叱りました。
理由は「ガブッ」をしたからです。
犬の口は人間で言うと手なんです。
でも、どんな理由があろうと、「ガブッ」は許されないんです。
勿論、茂子は噛んだ訳ではありませんし、「かぁちゃん、ウザイ」くらいの気持ちだったんでしょう。
でも、めちゃくちゃ叱りました。
人間社会で飼われている犬として生きる以上、どんなことがあっても人間に歯を当てることは許せません。
私は茂子のマズル(口吻)を思い切り噛みつきました!
ところが・・・。
今まで、茂子は叱ると逆切れして牙を剥いていたんです。
だから叱る時も私自身が負傷をしないように配慮してました。
そして、叱り終えた後も反抗して唸ったり攻撃的な態度をとっていました。
ある意味、柴犬の怖さです。獣医が柴犬を怖がる所以でもあります。
却って萎縮させて、距離が離れるのを感じることもしばしばありました。
でも、茂子は今日、私に素直に叱られてたんです。
そして、叱られてから、私の目を見て傍らで伏せました。
家の中に入れてどれくらいになるだろう・・・。
本当に茂子が変化しつつあります。
無有や命にも変化は現れていて、今まで他犬が私に叱られると自分が叱られたような気になって情緒不安になっていました。
でも、私は誰を叱る時も敢えて、他犬が見ている前で叱って、フォローをすることにしています。
今日、茂子を叱り、そのあと、あまりにお利巧だったのでハグハグして褒めちぎりました。
無有も命も安心して、その過程を見守っていました。逃げようともしませんでした。
何か、そういうところに「愛」を感じたりするものです。
これに正解、不正解はありません。
私にやり方に疑問を抱く人もいるかと思います。
が、それぞれの家庭にルールがあるように、それは自由であると思います。
ただ、犬が社会に於いて人に対して迷惑をかけることのないように教育するのが飼い主の責任だと思うんです。
叱っておいて不思議な感覚なんですが、絆が深まった感じがします。
今もこうして、私の足元で私の事を見ています。その目は優しいです。
愛を持って接する、感情を持った動物にはいつか伝わるのですね。
私が保護犬たちと家族になって、本当に幸せを感じる瞬間です。
お互いがお互いの事を少しずつ、理解し、信じ、頼り・・・そして支え合うようになる。
この子はきっと、もっともっと良い子になる!
無有や命も壮絶な犬生を辿り、今、私たちは絆で結ばれているのです。
1匹最低3年はかかりますね・・・。
茂子もまだまだこれからですが、試練はチャンスですから。