いやぁ・・・少し前まで考えもしなかったことですが。

中島みゆきさんの「糸」を聞きながら、読んでみてください。

森山直太朗君がカバーしてるの・・・素敵ね♪

茂子のこと。
あいつは、柴犬。
本物の血統書もある由緒正しき柴犬。
いわゆる、「ブランド品」ってことですわね。

まさか、ウチにブランドモンが来るとは想定してませんでした。
でも、ブランド品でもほかる人はいる。

茂子は肉で言えばＡ５の「はね出し」とか「切り落とし」かな？
服で言えば、「アウトレット品」とか、「モデル着用品」とか、「コメ兵の中古品」みたいなもんかね？

うん。たぶん、そんな感じだ。
ちょっと傷がついてて。笑
そんでもさ。果物でもそうだけど、傷がついてるやつのほうが美味かったりするんだよね。

無有なんて軒下で「できちゃった」子らしいし。過去に虐待遭ってたらしいし。音響シャイでＰＴＳＤ、全脚パテラ脱臼。
私が決めた子じゃない。相方が譲渡会でどこぞの人とジャンケンして選んだの・・・。私、違う子もらおうと思ってた。だって、「おいで～」ってしたら逃げてくんだもん。可愛くないじゃん・・・。そう、妙に大人びた子犬だったわ。可愛げのない・・・。

命なんてガチ野犬。山で捕獲したげなよ。お見合い（譲渡会）も6回フラれ、県の職員ですらマジックハンドを使ってじゃないと餌を食べさせれなかった犬。しかも、自分で処分器に入って行っちゃた子。
おまけに脳性麻痺で知的障害もあっちゃって・・・。挙句の果てには慢性膵炎じゃんか。
正直、本当は県では6回もフラれた子は処分せざるを得ないのです。でも、職員にそれができない事情（命の犬徳だろう）があった。こんなダメダメ犬なのに、おっきくなるまで残しておいてわざわざ避妊までして、ウチに委託してくるなんてねぇ。年明けの1月5日、仕事始めだよ。よう、忘れんわ。

そして、茂子。
元の飼い主の顔を知らない。私の姉が茂子の家に入って連れ出してきた。（許可と言うよりも、いつでも勝手に連れて行って、とのこと）
最初にあったとき、う○こがお尻にぶら下がってたっけ・・・。メッチョメチョでくっせぇのなんのって・・・。笑
2尺ほどの鎖につながれていた茂子は、自分の糞尿と共に暮らしていたそうだ。
いわゆる「味噌も糞も一緒」ってことだ。
脱走癖や、リードの噛み切り癖・・・ウチの大型犬用のリードも全部茂子にちぎられた。
でもそれは、劣悪な環境で培った「自分が生きるための知恵」だったんだろうか。なんか切ないよな・・・。
茂子は凜であった頃・・・自分より後から飼われ出した家の中で猫かわいがりされる小型犬をどんな思いで見てたんだろうか。
茂子は帰巣本能がないと思われていた。元の家に戻ったことはなかったそうだ。
でも、今、茂子はウチから離れた場所で逃げちゃっても、自分でココに戻って来るまでになったのだ。

ごめん、ごめん。
お涙ちょうだい、じゃないし。同情して欲しいんじゃない。
私たちは今を幸せに前を向いて歩いてますんで、全然大丈夫なんです。

たださ・・・。
ウチってさ、マトモな子、おらんのね。爆笑
でもさ、それがウチに相応しいってことよ。
飼い主がこんなだから、不完全でちょうどいいんだろうね。

なんかさ、ひょんなことからラブ×ゴルの子犬、ウチに来てほしいなぁ。
ウチの中、ワヤクチャになるだろうね。3年間は大変だでね。

なんかさ、どいつもこいつも、やっぱ、可愛いよ。愛おしいよ。
この状況はさ、望んで与えられるものでもなさそうだよ。
やっぱり、どこかに・・・「糸」みたいなんがあって、引き合わせられてるってか・・・。